ブレゼとは、少しの水分で蒸し煮にするフランス料理の調理法です。
今回は、三崎から届いた鯛をブレゼにします。
エシャロットとパセリ、ヴェルモットで香りをつけていきます。
この料理では必ず、玉ねぎで代用せずエシャロットを使ってください。香りが全然違います。
ブレゼは魚の出汁を使うやり方もありますが、今回は出汁ではなくマッシュルームとトマトでしっかりと旨みを出していきます。
主役になるのは、ベルモット。大まかにいうと、たくさんの香草で香りをつけた白ワインです。
甘さが伸びやかに出てくるので、白ワインを加えて酸味を加えて、バランスを取ります。
シャルドネだと甘さが強く出過ぎるので、ソーヴィニヨンブランを使います。
オリーブオイルは、最初にエシャロットとマッシュルームを炒める時に香りをつけるために使います。
うちで使っているオリーブオイルは、スペインのマシア・エル・アルテットという農園のもので、うちの店のためだけに作ってもらっている特注品です。香りがすごく良くてとても美味しいオリーブオイルです。
蒸しあげる時とソースの仕上げにはバターを使います。
バーミックス類で撹拌するともったりとしたソースになるので、鍋の対流とホイッパーで乳化させて、さらっとしていながらもしっかりとして濃厚な味わいのあるソースに仕上げます。
鯛、トマト、マッシュルームの旨み、ベルモットの甘味やハーブの香り・白ワインの伸びやかな酸味のバランスがとれた一品です。