帆立貝はプランクトンを食べて育つので、天然物でも養殖物でも、美味しいプランクトンが豊富な海で獲れるものは間違いないです。
帆立貝や牡蠣など貝類の養殖は、餌を与えて育てているわけではなく、貝は海中のプランクトンを食べて育ちます。
だから、養殖業者さんが湾の美味しいプランクトンがいる場所に養殖筏を設置すれば美味しい帆立貝に育つわけです。
天然物はもちろんいいですが、養殖の方が劣るという話ではないのです。
天然物は下の貝が白っぽくて丸く、上の貝が濃い色で平らです。
色は保護色になっていて、上から見たら海底と同じ、下から見れば空の色と同じなので、
鳥や捕食魚から見えにくくなり身を守っています。
海底にいて、敵が来ると泳いで逃げるので、筋肉が発達していて、身がしまっています。
養殖物は、プランクトンが豊富な海中にぶら下がって育っているので、保護色ははっきりしていません。
筋肉質ではないけれど、甘味が強いです。
天然物と養殖物はどちらが良いということではなく、好みや使い道で選べばいいと思います。
貝の中にある三日月型の部分が生殖器。赤いのがオス、白いのがメスです。
産卵期にはこれが大きくなり、貝柱が痩せてくるので、食用には適さなくなります。
その時期以外は、いつでも美味しく食べられる食材です。
天ぷらは、いったん手を離れたら後はもう調節が効かないので、油の中の食材が今どんな状態なのか想像する、自分の想像力というものが大事になってくると思います。